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来るべき日のために

35℃。どこでもない ここトーキョーの気温。
利賀村の炎天下では感じなかった ねっとりとからみつくような暑さ。熱さ。

そう、数日前まではたしかに利賀に居た。
車で7時間。遠いのか でも地続きの あの 利賀。

朝、目が覚めた瞬間から 眠りに落ちるその時まで。
いや、眠っているときも夢のなかでも。
ただ目の前にある『楽屋』のことだけを考えていられる幸福な時間。

宿舎と岩舞台をただ黙々と移動する道。
鳥が鳴き、涼しげな風が吹き、満天の星が包む道。
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岩舞台の近くにテントを張りベースをつくり、ずっと野外にいた。
キャンプを趣味とする私には、野外で生活するだけでもかなり幸せ。
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お天気は色々と。
霧の立ちこめる夕方に到着し、翌日は土砂降りとピーカンが交互にやってくる日。
びしょぬれの平台から、すぐに立ち上る水蒸気。
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深夜におよぶゲネでは、吐く息が真っ白になるほどの寒さ。
そして昼は熱中症を気をつけなければならないほどの炎天下。

そんな過酷な自然環境のなか、スタッフの皆さんは黙々と舞台作業をすすめてくださいました。
チームというものが機能していて、とてもありがたい空間でした。
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この明かりが灯ると、いよいよ日没を待つばかり。
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日が落ち始めると、あっという間にやってくる暗闇。
この暗闇のなかで芝居をするということは、ふだんとは違う感覚が働くような気がした。

劇場の、閉じた空間とはまったく別の、
どこまでも奥行きのある闇。どこまで続くのかわからない闇。 身体のなかから湧いてきて、心の中心に降りてくるような集中。
あやうく客観を取りこぼしそうになるほどの、深い集中。

うまく伝えられないし、きっと伝えようとも思っていないのだけれど、
今回、はじめて利賀に、しかも俳優として行くことができたのは、
すばらしい経験。
たくさんのことを、自分のなかに刻んでおきたい。

夜中におよぶバラシ。
はかない一夜だけのステージ。
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私はどちらかといえば、calmな状態でコントロールすることに重きを置きがち。
そのcalmと熱情のせめぎあうところを、もっと知りたい。
多面体をつくる存在として、複雑な人間でありたい。

戻ってきたその日から、やりたいことが山のようにある。
利賀に居て、もっと精進したいと素直に思った。
ボルカノで、SCOTの蔦森さんからいただいた言葉は、たいせつな宝にする。

来るべき日は、きっと来る。

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